小説講座で一緒だった仲間と、Kindleで本を出しました。
※7月4日(木)17時~7月9日(火)17時頃までは、無料(0円)でダウンロードできます(本当はずっと無料にしたいけどそれは無理みたい)。Kindleがなくても、Kindleアプリ(無料)をスマホやタブレットに入れると読めます。
といっても私はほとんどなにもしておらず、実際に本を作ってくださったのは、晴海まどかさんです……!
彼女はすでにKindleで何冊も本を出されていて、今回は校正、編集、Kindle用のデータ変換まで、たった一人で行なってくださいました。あああ、本当にありがとうございます。感謝しきれません。
この小説ワークショップは、通信添削の他、一年間に五回、教室に集まって、講義を受けたりお互いの作品を批評しあうものでしたが、非常にためになりました。いずれ詳しく書きたいと思いますが。
ともかく、晴海さんの短篇集の企画にお声をかけていただき、基本的には新しいことが好きなので、二つ返事で参加しました。
私は、楢野葉(ならのよう)というペンネームで書いています。5月末の記事で、締め切り一週間前になっても終わっていなくてパニクっていた原稿です。五十枚……長かった……。
東日本と西日本が、中国とアメリカに分割統治されている近未来。
主人公(男)は、駅の地下道を歩いている最中に、奇妙な感覚に襲われるが……。
と、いうような感じで始まる話です。
人工知能が親友みたいになってるSFですが、他の作品は、恋愛、ダーク・ファンタジー、盗賊団、純文学と、打ち合せたわけでもないのに、見事に違うジャンルがそろいました♪
日本列島が分割統治……というと、スピリチュアル、オカルトネタに詳しい人は「ああ、あれか」と思い当たるかもしれませんが(※1)、私はあの予言はまったく信じていません……。といいますか、五十枚の短編では世界のあれこれはまったく扱えなかった。
ところで、今回イラストを一枚描こうと思い立って、すごくがんばったのですが、とうとう今日までに終りませんでした……。でも、あまりにもったいないので、塗り途中のを載せました。
いや、もう、初めてSAIでお絵かきする人が選ぶ構図じゃなかった!
(この記事で線画は描いてるけど、色塗りは初めて)
「女の子が簡単な背景の前に立ってニッコリ」、みたいな構図にすべきだった!
でも、最初に頭に浮かんだのが冒頭の駅前のシーンで、そして、Google Sketchup(無料)が感動的なほど簡単に3Dモデルを作ってくれるので、つい描き始めたら……塗っても塗っても終わらなーい……!
でも、Google Sketchupは本当にすごいですよ。
初級チュートリアルビデオを四本見ただけで、架空の駅前が一日半くらいでできました(しかも、最初なので試行錯誤しながら)。非力なマシンでもさくさく動きますし。
教室とか学校の廊下、一回作れば様々な角度から撮影できるし、ひょっとして最近のマンガの背景ってこれで作れるんじゃないかしら……!??
おっと、いけない、これはKindle本の記事だった。
今回、最初から最後までお世話になりっぱなしだった、晴海まどかさんの作品の感想を書きます。
ご本人のブログはこちらです。「原点回帰―Running possible―」
「Kindleどうでしょう」のインタビューにも出ているこの作品。軽快に読める学園闘争ものです。
– 頭のいい子たちの「青」、
– スポーツができる子たちの「赤」、
– 「青」と「赤」に従う大多数の一般人「緑」、
– どの色にも属さず、爪はじきにされる自由人の「白」
ネクタイの色によってヒエラルキーが形成されている学園、という荒唐無稽にも思える設定、しかし、ある意味では日本社会の縮図のような気がして(深読みしすぎ?)「白」を選び、ヒエラルキーを変えようとする転校生の瑞希ちゃんに共感しながら、一気に読むことができました。
インタビューにも書かれているとおり、たくさんのキャラクターが出てくるのも魅力です。
ここで、突然、個人的な萌え語りをさせていただきますと(え?)茜遥お嬢様の片想い日記とかいけそうな気がします(笑)。もちろん、相手は「赤」のあの人。本編にはひとことも書かれていませんが、三年も前の一言に傷ついてずっと忘れられずにいる(ちょっとネタバレかもなので白抜き)なんて、相手が好きだったからとしか考えられません。可愛さあまって憎さ百倍。でも、男は徹底してニブいんでしょうね。池尻くんあたりが気づいて「ははーん……」という感じ。ああ、読者の萌え心を刺激しますね!
今後、続編も出るということで、楽しみにしています。(^-^)/
それにしても、本当に誰もが電子書籍を出せる時代になったんですねー。
これからは、特異な体験(ナミビアで車が横転したとか)や、価値のあるコンテンツ(美麗な鉱物の写真とか)を持っている人は、大事にするといいのかもしれませんね。
※1 日本列島が分割統治されている未来のヴァージョン
確か北海道がロシアで、東北地方は閉鎖でしたっけ? 核戦争も起こってるんですよね。でも、あれはそもそも予言ではないはず。彼はパラレルワールドの理論は正しく、自分が知っている未来の歴史はあくまで自分のワールドライン(世界線)での出来事であり、自分がタイムリープした時点ですでに2%のズレが生じている、と発言しているので。つまり、私たちはそのズレがどんどん拡大して、よりポジティブ寄りになった世界で暮らしていると思えばいいのです。いやぁー、よかったなぁー。
興味のある方は「ジョン・タイター」でWikipediaを見てみると、まあ、一言でいえばアメリカの掲示板であったDBの青年トランクスのような話ですが、SFのネタが見つかるかもしれません。実際、これをネタにつくられたゲームやアニメも存在します。
自作の一ページ目をキャプチャしてみた! うーん、感慨深い。いつかもっと推敲したいな……(オィ
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