///映画『日々是好日』

映画『日々是好日』

映画『日々是好日』、いい映画でしたー。
最近、茶道についてちょっと知りたいと思っていたので、そのせいもあるけど。

(思わず買ってしまいました)

途中、寝ている人もいたけど(笑)、私は涙してしまった。
樹木希林のもう見られない姿も、じーっと見入ってしまいました。
誰もかれもが一期一会!

女の子たちの洋服やインテリア、和菓子も可愛かったです。あの電車はどこ?

水の流れ、雨、海のシーンが効果的に使われていて、水はすごく大事だな、と。
深く浸透していき、癒し、清める。
これも、日本人的感覚のひとつなのかな。

写真は足立美術館の寿立庵です。

武田先生が、

お茶事は、亭主も客も同じでも、すべて「一生に一度のこと」と思って、真剣にやりなさい。

と言う、迫力のシーンがあるけど、本当にそう。

本当は、毎日がそう。

今、振り返れば、学生時代や、前の会社のときも、そういう気持ちで毎日を過ごせたらよかったな。一喜一憂せず、すべては一期一会だと。二、三年もすればどうでもよくなるような小さな悩み事をくよくよ考えることない。

価値判断さえしなければ、体験自体がすばらしい。映画では、「冬の凍てつく寒さをあじわう」と言っていたけど、そういうこと。

わざわざ茶事という「儀式の場」をつくるのは、忙しない日常で、そういうことを思い出すためにあるのかな、と思った。

武田先生のお家に行く途中が、低い塀の小道になってるけど、これは、茶庭の一部「露地」。

茶庭に、枝折戸があって、待合があって、飛び石を踏んで露地をすすんで……というのは、段階を経てある場所に入っていく、という通過儀礼(イニシエーション)の比喩だと思います。